エレクトロケミカルマイグレーション試験機の選定では、"印加電圧の大きさ"が重要な判断軸となります。試験対象によって「低電圧での精密測定が必要か?」「高電圧での耐圧評価が必要か?」が大きく異なり、選ぶべき試験機も変わってきます。
本サイトでは、こうした電圧条件に応じて試験を依頼できる会社を厳選してご紹介。さらに、短時間で信頼性評価を加速させるHAST装置を備えた受託試験サービスについても解説しています。
マイグレーション試験(ECM)は、「エレクトロケミカルマイグレーション試験」または「イオンマイグレーション試験」とも呼ばれます。電子部品や基板にストレス(温度・湿度・電圧)をかけ、実際の使用環境において数年かけて蓄積される絶縁劣化の影響を、短期間で加速的に再現。これにより、絶縁耐性の信頼性評価を行うことが可能です。
たとえば、「温度85℃、湿度85%」という条件下で1,000時間の試験を実施し、その間に絶縁抵抗値が1MΩを下回らないことが、信頼性の目安とされます。
一方で、より短い時間で試験を行いたい場合には、「HAST槽」と呼ばれる専用の試験装置を用います。
たとえば「温度130℃・湿度85%」という環境条件のもとで、約500時間の試験を実施。
特に開発段階では、製品開発のスピードが求められるため、短期間で信頼性を確認できるHAST試験が向いています。
このページでは、マイグレーション試験に適したおすすめの試験機をHAST槽にも着目しながらご紹介します。
印加電圧の違いによって求められる試験環境は大きく異なります。ここでは、対象物に合った試験を強みとする受託試験会社を、2社ピックアップしてご紹介します。

引用元:IMV公式サイト
https://www.landingpage-synergy.com/k4yeiagc/

| 印加電圧設定 | 1.0V~250V |
|---|---|
| 試験所数 | 日本国内7・海外3拠点 |

引用元:ESPEC公式サイト
https://www.espec.co.jp/products/measure-semicon/25kv/

| 印加電圧設定 | 2.5kV |
|---|---|
| 試験所数 | 国内6拠点 |

一般的には電源部分は設定した電圧にはなるものの測定物に到達する頃には電圧が下がってしまいます。
しかしIMVでは電気を供給する線に加えて、測定物の電圧をリアルタイムで検知する線によるフィードバック機能を備えています。
これにより、例えば「本来10Vであるはずの電圧が5Vになっている」と検知した場合、電源部分の出力を15Vに調整することで、測定物には正確に10Vを印加可能。1Vの誤差が大きな差となる低電圧試験でも正確に測定することができます。
微小電流は試験槽の環境ノイズや外部干渉の影響を受けやすいため、試験槽自体の性能がとても重要です。
IMVが提供する絶縁劣化評価試験システムのHAST装置には平山製作所の装置を採用。平山製作所の環境試験槽では、外部の影響を受けにくくする高絶縁抵抗の測定のための対策が施されています。
そのため平山製作所のHAST装置は湿度制御の精度が高く、また微小電流も正確に検出できます。


引用元:IMV公式サイト https://www.landingpage-synergy.com/k4yeiagc/
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| 製品名 | MIG-8600B/32 | MIG-87B |
|---|---|---|
| 印加電圧 | +1.0V~+250V(0.1V単位) | |
| 最大増設チャンネル | 256ch | 16ch |
| 絶縁抵抗測定範囲 | 10⁵Ω~ 10¹⁴Ω(100V 印加時) | |
| パソコン | OS : Windows 11 対応 | |
| 電源 | AC100V 50/60Hz 約 100VA | AC100V 50/60Hz 約 60VA |
| 収納ユニット外形寸法 | W385 × D432 × H227mm(突起部を除く) | |
| 質量 | 約 18kg (32ch) | 約 14kg |

引用元:平山製作所公式サイト
https://www.hirayama-hmc.co.jp/pc-r9.html
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| PC-304R9 | |
| 外形寸法 | W710 x D950 x H1620 mm |
|---|---|
| 試験槽寸法 | φ300 x D373 mm (容量26L) |
| 有効内寸法 | φ220 x D350 mm (容量12L) |
| 重量 (約) | 260 kg |
| 電源 | 単相200V 50/60Hz 2.3kW |
| 温度(使用範囲) | 105.0~151.4℃(at100%RH) |
| 湿度(使用範囲) | 65~100%RH |
| 圧力(使用範囲) | 0.019~0.393MPa |
| 時間(使用範囲) | 連続500時間可能 |
※その他、PC-422R9、PC-304R9D、PC-422R9Dがラインナップしています。
試験の立案から解析まで、ワンストップで対応
お客様の製品やプロジェクトに対して、課題にフィットした試験ソリューションを提案し、試験計画の立案から実施、結果の解析まで一貫したサポートを提供します。
技術の進展や市場動向に素早く対応するため、設計、R&D、生産部門などの機能が集約されている大阪本社に設置することでメリットを生かした総合サポート体制を構築しています。
| 日本高度信頼性評価試験センター | 〒358-0014 埼玉県入間市宮寺4102番142 |
|---|---|
| 上野原サイト高度試験センター | 〒409-0133 山梨県上野原市八ツ沢2193-28 東京西工業団地 |
| 東京テストラボ | 〒252-0185 神奈川県相模原市緑区日連870 |
| 名古屋テストラボ | 〒470-0217 愛知県みよし市根浦町5-2-18 |
| 春日井テストラボ | 〒486-0833 愛知県春日井市上条町3-24-5 JAPAN TESTING LABORATORIES 株式会社 春日井事業所内 |
| 大阪テストラボ | 〒555-0011 大阪市西淀川区竹島2-6-10 |
| 多目的試験所 | 〒555-0011 大阪市西淀川区竹島2-6-10 大阪テストラボ内 |
| タイテストラボ | Amata City Chonburi Industrial Estate Phase9 700/907 Moo 5 Tambol Nhongkakha, Amphur Phanthong,Chonburi Province, 20160 Thailand |
| ベトナムテストラボ | Factory No.13, Apartment Factory No.2, Plot P-7, Thang Long Industrial Park I, Vong La, Dong Anh, Hanoi, Vietnam |
| ホーチミンテストラボ | Tan Binh Industrial Park, Tan Phu District, Ho Chi Minh City, Vietnam |
| 所在地 | 大阪府大阪市西淀川区竹島2-6-10 |
|---|---|
| 問い合わせ電話番号 | 06-6478-2565 |
| 営業時間 | 9:00~17:00 |
| 公式URL | https://we-are-imv.com/ |

ESPECの高電圧絶縁抵抗評価システムは、2.5kVの高電圧下でも安定かつ高精度な絶縁抵抗測定を実現。
特に、ストレス電圧制御機能により電圧のオーバーシュートを抑制し、滑らかな立ち上げを可能にしています。
これにより、エレクトロケミカルマイグレーションなど絶縁不良現象の信頼性評価において、高精度かつ再現性の高い試験結果が得られます。
ESPECの高度加速寿命試験装置(HAST CHAMBER)は、バイアステストを中心に設計され、適切な試験環境を提供します。制御モードは、標準タイプの「不飽和制御」「濡れ飽和制御」に加え、Mタイプでは「乾湿球温度制御」を含む3モードを搭載し、国際規格IEC 60068-2-66に対応しています。
さらに、撹拌ファンの搭載により温湿度ムラを低減し、試料に均一なストレスを与えるなど、安全性と効率性を兼ね備えた設計となっています。


引用元:ESPEC公式サイト https://www.espec.co.jp/products/measure-semicon/25kv/
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| 製品名 | ケースレー(テクトロニクス社製) |
|---|---|
| 印加電圧 | DC50~2500V(50~200V:0.1Vステップ、200~2500V:1Vステップ) |
| 最大増設チャンネル | 標準25ch(最大50ch/ラック) |
| 絶縁抵抗測定範囲 | 2×10⁵~1×10¹⁵Ω以上(100V印加時) 5×10¹⁶~1×10¹⁴Ω以上(2500V印加時) |
| パソコン | 該当情報は見つかりませんでした。 |
| 電源 | 該当情報は見つかりませんでした。 |
| 収納ユニット外形寸法 | キャビネット:W530×H1750×D940mm 中継ユニット:W500×H1705×D600mm |
| 質量 | 該当情報は見つかりませんでした。 |

引用元:ESPEC公式サイト
https://www.espec.co.jp/products/env-test/ehs/
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| EHS-212 | |
| 外形寸法 | W640 × H1483 × D850 mm |
|---|---|
| 内法寸法 | φ294 × D318 mm |
| 有効内寸法 | 該当情報は見つかりませんでした。 |
| 重量 (約) | 該当情報は見つかりませんでした。 |
| 電源 | 該当情報は見つかりませんでした。 |
| 温度(使用範囲) | +105.0~+142.9℃ |
| 湿度(使用範囲) | 75~100%rh |
| 圧力(使用範囲) | 0.020~0.196MPa |
| 時間(使用範囲) | 該当情報は見つかりませんでした。 |
※その他EHS-212M、EHS-212MD、EHS-222、EHS-222M、EHS-222MD、EHS-412、EHS-412M、EHS-412MDがラインナップしています。
安心の24時間電話サポート
環境試験機器は昼夜を問わず稼働し、品質管理において重要な役割を果たしています。そのため、万一の故障はお客様に大きな損失をもたらす可能性があります。ESPECは、迅速かつ正確な対応を行うため、24時間体制での電話サポートを実施。緊急時でも技術スタッフが即応し、お客様の業務を支えます。
| 宇都宮試験所 | 〒321-3231 栃木県宇都宮市清原工業団地23-1 宇都宮テクノコンプレックス内 |
|---|---|
| とちぎバッテリー安全認証センター | 〒321-3231 栃木県宇都宮市清原工業団地23-1 宇都宮テクノコンプレックス内 |
| 豊田試験所 | 〒471-0844 愛知県豊田市聖心町3-44-1 あいち次世代モビリティ・テストラボ 豊田サイト内 |
| あいちバッテリー安全認証センター | 〒479-0882 愛知県常滑市りんくう町1-25-25 あいち次世代モビリティ・テストラボ 常滑サイト内 |
| 刈谷試験所 | 〒448-0034 愛知県刈谷市神明町1-3 |
| 神戸試験所 | 〒651-1514 兵庫県神戸市北区鹿の子台南町5-2-5 神戸R&Dセンター内 |
| 所在地 | 大阪府大阪市北区天神橋3-5-6 |
|---|---|
| 問い合わせ電話番号 | 0120-701-678 |
| 営業時間 | 10:00~17:00(12:00~13:00を除く) |
| 公式URL | https://www.espec.co.jp/ |
マイグレーション試験機を提供しているメーカーを紹介。受託試験にも対応している企業も掲載しています。
エレクトロケミカルマイグレーションに対応した高精度な計測と操作性を兼ね備えた装置を提供。受託試験も行っています。
マイグレーション試験機をはじめとする高精度な評価装置を提供しており、導入後のサポート体制にも力を入れています。

微量金属イオンが湿度や電圧で移動し絶縁破壊を招きます。低吸湿材料の使用や洗浄工程の追加が有効です。

封止樹脂や接合材料のイオンが短絡原因に。封止材料の見直しや低吸湿材の採用がリスク低減に効果的です。

高温多湿な車載環境で絶縁劣化が進行。防水設計や加速試験による信頼性評価で安全性を確保できます。

偏在やデンドライト成長が性能低下や発火原因に。製造時の湿度管理と材料最適化が不可欠です。

吸湿性樹脂や不純物がマイグレーションの原因となります。低吸湿素材やイオン捕捉剤の活用でリスクを抑制可能です。

湿度や電圧などの条件が重なることで、センサにイオンマイグレーションが発生することがあります。使用環境を想定した試験と対策が重要です。

コンデンサのイオンマイグレーションは、材料の特性や高温多湿環境によってリスクが高まります。材料選定や防湿対策が必要です。
電子回路の高密度化や高電圧化により、イオンマイグレーションによる短絡や故障リスクが増加しています。本項では、こうした背景を踏まえ、マイグレーション試験の重要性と主なトラブル対策を紹介します。
マイグレーション試験の基本概念や定義、関連する規格、他の試験との違いについて、初めての方にも分かりやすく解説します。
マイグレーション評価には多様な試験法がありますが、ここでは代表的な試験の種類とその概要をわかりやすく紹介します。
エレクトロケミカルマイグレーション(ECM)とエレクトロマイグレーション(EM)の概要や、主な違い、原因などについて紹介します。
自社で試験を実施するのではなく、エレクトロケミカルマイグレーション受託試験を利用する際に押さえておきたいポイントを解説します。
高温・高湿・高電圧環境下での電子部品の絶縁性能や信頼性を確認する試験、高温高湿バイアス試験を紹介します。
高温多湿と低温乾燥を繰り返し、結露や温度変化による影響を調べる温湿度サイクル試験の詳細について解説します。
はんだ付用フラックス試験はフラックス残渣がマイグレーションを引き起こす可能性を確認するために行われる検査です。内容を解説します。
電子部品や基板が、電流が漏れにくい状態を保てているかを確認するために行う絶縁抵抗試験の概要や方法について解説します。
HAST試験は高温・高湿・加圧環境で製品の劣化を加速し、信頼性を短期間で評価する試験です。装置選定では試験条件やコスト、測定精度、サポート体制が重要。代表的なメーカーには平山製作所やESPECがあり、装置は用途に応じた多様な仕様が用意されています。
HAST試験は、高温・高湿・圧力条件を組み合わせ、製品の劣化傾向や不具合の発生状況を短期間で評価する試験です。試験結果を評価するためには、サンプルの選定、条件の設定、試験中のモニタリングを丁寧に行うことが求められます。
Air-HAST試験とは、空気を残した状態で高温高湿環境を作り、実際の使用環境に近い条件で劣化を加速評価するための試験です。HAST試験では判断が難しい酸化や腐食、ウィスカ発生の確認のための試験としても適しています。
HAST試験とは、高温・高湿・高圧の環境下で実施される加速試験の一種です。試料の電気的特性に応じて、電圧を印加することもあります。THB試験は通電を伴う試験で、標準規格に定められた条件下で実施されるのが一般的です。
UHASTは「非バイアス高加速ストレス試験」と呼ばれ、電圧を印加せず吸湿劣化の状態を評価するための試験です。BHASTは「バイアス印加高加速ストレス試験」の略称で、電圧を印加して腐食や短絡などを評価する試験です。
テストソケットは、HAST試験において半導体チップなどを収納するための器具です。テストソケットにチップをはめ込んで検査装置に接続し、電気的特性を評価します。高温・高湿・加圧環境下で繰り返しテストを行うため、テストソケットには耐久性や耐熱性などが求められます。
HAST試験では、高温・高湿・加圧環境を作り出してテストを繰り返し行います。半導体チップの動作状態を正しく把握するために、試験装置の点検・修理・校正などのメンテナンスを定期的に実施することが大切です。